インタビューINTERVIEW

沖縄から始まるエキサイティングな日本酒事情

日本酒で人生を変えた ―――

外資系金融機関Citi Bankでの勤務経験を経て、とあることがきっかけで出身地である沖縄県に戻り、和酒バル「いちや」を独立開業、酒販免許も取得され、沖縄では珍しいポジションで日本酒ビジネスを展開されている新里涼太(しんざと りょうた)さんにお話しを伺いました。

新里涼太
取材場所:和酒バル いちや
[編)編集部 / り)新里りょうた さん]

編集部)こんにちわ!今日は、りょうたさん、と呼ばせていただいてよろしいでしょうか?それとも。。。

り)はい、それでよろしくお願いします!

編)もしかして、昨晩も日本酒飲まれてましたか??笑

新里涼太

り)バレましたか?笑 もちろん、専門分野のことですから毎日のように日本酒に触れるようにしていますので!それでも深酒はせずちゃんと朝から素面に戻って毎日忙しくしていますから、本日もバッチリです!

新里涼太

編)さすがです。英語でLIVE BY EXAMPLEという言葉もありますが、「言葉で説明するより、行動で示す」みたいな意味ですが、まだまだ20代のうちからそこまで本格的に日本酒ビジネスを実行されている りょうたさんにぴったりですよ。

り)いやいや~まだまだ若い方ですから、業界のセンパイたちにも負けないようがんばっています。でも、好きな日本酒のことをして楽しく暮らせているのはハッピーだと思っています。

編)知ってますよ~、巷ではハッピーボーイって呼ばれてますよね?笑

り)あはは笑 気が付いたらもう10年くらいそう呼ばれてて、沖縄でも定着してきたかもしれませんね。

編)ちなみに、なぜハッピーボーイって呼ばれるようになったのでしょうか?

り)なぜですかねぇ、、、自分でも気が付いたらそう呼ばれるようになっていたのですが、東京時代、仕事上がりにクラブ(バー、ラウンジ、クラブ等)が好きになって仕事仲間とかとよく遊びにいっていまして、そのころはコロナビールとかハイネケンを片手に仲間と楽しんでいるくらいでしたが、

新里涼太

編)だいぶハッピーなイメージだったんでしょうね・・・笑
ちなみに、新里涼太かハッピーボーイ、をご自身で使い分けされていたりしますか?

り)蔵元さんとかとのやりとりも多いですから、自分の中ではB2Bの時は新里涼太で、
お店関係の時などお客様と接するB2Cの場面では、ハッピーボーイっていう感じでしょうか。。。
※B2B:ビジネスTOビジネス(対事業者関係)、B2C:ビジネスTOカスタマー(対顧客関係)

編)やっぱり使用される言葉がいいですね!
ではこの誌面上ではB2Cということで、やっぱりハッピーボーイで行きましょうか!

ハ)改めましてハッピーボーイです。よろしくお願いします!
子供の頃は2歳からゲームボーイで遊んでいましたが、それとは関係ありません。

編)わはは笑 ゲーム好きなんですか?

ハ)そうですね、だいぶ遊んでました。でもゲーム業界にはいかなかったですねぇ!
創るよりも、プレイヤーでいたかったというか、とにかく新しいゲームをプレイするのが好きで。。。格闘ゲームやWarCraft、DOTAなどの戦略シミュレーションとか、、、でもRPGツクールはハマりませんでした、、、ゲームで例えましたが、日本酒に関しても同じかなと。

編)杜氏になるのではなく、酒販の方ですよと。。。
ちなみに、飲食店としてのバーだけでなく酒販免許まで取られて事業展開されたり、日本酒をそこまで本気にビジネスにされるなんてなかなかの覚悟と言いますか、よほどのこだわりがあるとか?もしくは昔は少しやんちゃだったとか?
※読み:とうじ、意味:お酒を造るプロフェッショナル

ハ)いやいやいや~皆さんに比べたらそんなではないですよ。。。笑
僕の親はスポーツで野球の道とか、もしくは、堅い方向性のことを目指して欲しかったみたいですが、気が付いたら今は日本酒専門ビジネス、この道ではしっかりやっているつもりですよ。

編)それにしても、金融のCiti Bankでお勤めだったところから、いきなり日本酒の世界に転向って、、、
そんなに日本酒が好きだったとか?

ハ)実は、お酒にこだわりがあったわけではなく、、、

編)そうなんですか?!

ハ)お酒が飲めるようになったばかりの若者でしたから、ストロングチューハイとか楽しく酔えるお酒であればなんでも飲むスタイルでした。笑

編)ということは、日本酒に傾倒するにはきっと何かがあったのでしょうね。。。
言える範囲で結構ですので、触りだけでもその裏のストーリーを教えてもらえますか?

ハ)じゃあ、そうですね、、、これ話しちゃいますか

編)教えていただける範囲で、ぜひ!

新里涼太

ハ)実はその昔、、、平日の仕事帰りにお酒を飲んだある日に、一緒に飲んでいた仲間の一人が飲酒運転をしてしまいまして、それが原因で会社を辞めることになり、いきなり無職に。。。

新里涼太

自分もその連帯責任を感じ、これから食べていくために一緒に何か事業を起こそうとしていました。
そうなった原因のその夜に飲んでいたのが日本酒だったので、逆転の発想でその日本酒を事業にしてしまおうよと。。。

編)すごいですね、、、そんな過去が! 

ハ)最初は保険販売とかいろいろ考えはしたのですが、わかりやすく価値と価値の交換が行われる事業がいいなと思い、飲食店ビジネスで、そして競合が少ない日本酒というところに目を付けました。もしかしたらそれは全部後付けで、単純に日本酒を飲める場所が欲しかったというのもあるかもしれませんね。笑

編)それは、素敵な発想じゃないですか!笑
ストレートにお話し下さりありがとうございます。

ハ)それで一度、日本酒にハマると実は知らなかった魅力がいろいろありまして、、、アルコール5%のビールX3倍くらいの度数で、ワイン感覚で女性とデートで楽しむお酒、大人のお酒というイメージが僕の中ではありましたし、銀行時代も海外クライアントのおもてなしで自宅に招待して日本酒を振る舞うこともありまして、かなり喜んでいただいていたので国際的な日本酒のポテンシャルもその頃から感じていましたよ。

それと、銘柄もエチケットの絵柄が面白いだけでなく、中身のクオリティが良いものが喜ばれるため、普通には簡単に手に入らないような日本酒を、そのころから個人ながら頑張って仕入れていました。

日本酒
最近、和酒バルいちやに設置された日本酒セラー「SAKE CELLAR」。サッカー 中田英寿のJAPAN CRAFT SAKE COMPANYと日本酒セラー開発の先駆者アルテクナが開発

編)海外の人からは、どのような日本酒が好まれていましたか?

ハ)それはもうそのころから獺祭でしたね!また少し前になりますが、海外はワインがとても浸透しているからか、やはり白ワインの様な味わいに、リンゴ酸や柑橘系の吟醸香の立っている日本酒が特に人気ですね。また、醸し人九平次のお酒がフランスの三ツ星レストランのワインリストにオンリストされたことで一気に人気に火が付いたのを目の当たりにしたこともあり、日本酒は世界に通用するお酒だと確信しておりました。

日本酒

その頃は頑張って人気の銘柄をセレクトしてプレゼントしていたのですが、何を飲んでいただいても日本のお酒は喜ばれていて、気に入ったものは記念にとボトルを持って帰ろうとされていました。日本酒は日本人のためだけの市場ではなく、もしかしたら日本人よりも海外の方が需要が大きいかもしれない?とか思ったり、そのあたりも勉強になりましたね~

編)海外向けといえば、少し枝話にはなりますが、、、ちょっと前まで沖縄から気軽に出かけられる近くの韓国旅行が人気でしたが、今は移動制限されているため、現地まで行けない代わりにということで、韓国食材の販売店さんとかも大人気のようですよ。人が動かない時には、プロダクトが動いているわけで、いい目の付け所だと思います。

ハ)まだまだ、むしろこれから日本酒、行けそうな気がしますよね!ありがとうございます。

編)ところで、日本酒に関してどうやって詳しくなられたとか、導入として学んだ方法とかありますか?

ハ)東京から沖縄に戻ってきてから日本酒ビジネスを始めるにあたり、やっぱり一回は本場で修行したいなと思った時に、また東京にいいお店がありまして。。そこで1年弱だけですが、頼み込んで修行させていただいておりました。

編)ちなみに、どちらのお店なんですか?東京の読者の方もおられると思いますので、もしかしたら話がつながって面白い話題提供になればなと、、、編集目線なものですみません(笑)

ハ)東京に修行に行っていたとき、とある飲食店で働いたのですが、そこが日本酒を常時200種類は置いていて、しかも毎日その日に提供するラインナップとして取り扱うお酒がどんどん入れ替わっていくので、いつも毎日新しく10種類くらいずつ試し飲みさせていただき、とても修行になりましたね~ 麻布十番の「十番右京」というお店になります。

編)それはかなりいい環境でしたね!
いろんなお酒の銘柄を楽しまれたと思いますが、今回お話の中でもよく使われている「トレンド」という言葉はどのような定義なのでしょうか?

ハ)一応、酒蔵元と需要先の関係から来る部分も大きいのですが、需要に対して生産がおいついていない、例えば今までは酒販店1店舗に毎回100本送っていたと仮定しますが、需要が増え1店舗あたり120本の注文が入る、または新しい販売者が増えると元々の生産量に対して販売量が増えるので、市場全体として見ると単純に足りなくなるという事が起きるのです。

特にお酒は年間計画によって一年を通してのスケジュールのもとに作られるものなので、無くなったら作ります~というような業態ではない為、そのような状態になると希少価値がうまれるのだと思っております。私はその希少価値がついたお酒を「トレンド」と呼んでおります。

日本酒、十四代

銘柄でのブームですと「十四代」、「新政」、「而今」などが代表格ではないでしょうか。ところどころで(あまり言えないですが)、すごい値段で売られているのを見ると驚愕しますよ。笑

さらに次の新しい世代や次の動きとしては何でしょうかねぇ。

個人的には海外で作った日本酒が国内でブームになるとか・・・海外でお酒造りしちゃうとか等々だと思っているのですが、個人的に『キーケグ』に目を付けております。

沖縄という事もあり、鮮度に対してかなり管理に気を付けております。お酒は100点満点の状態で出荷されてから、届くまでの経路での温度変化や振動、直射日光などによる劣化で、少しずつ95点や90点と下がっていく減点方式だと思っている為、いかに点数を守りながらお客様へご提供できるかと思った時に、海外へ送っている『キーケグ』の技術に目を付けたのです。

これまでクラフトビールではよく使われてきた保存方法なのですが、真空状態のいわばペットボトルタンクに飲み物を入れて鮮度を保ち、ビールのようにサーバーから提供する方式で、劣化しずらいことが特徴なんです。

これを日本酒に転用すると2年くらい鮮度キープできるかと思います。日本でもまだ最先端の取り組みと思いますし、ちゃんとそれ専用に使えそうな冷蔵庫の発注からが必要なので、まだまだ試行錯誤、実験中ですが、一度ためしにキーケグで開栓から約1年のものを飲んでみたことがあるのですが、まったく生酒と変わらず楽しめたので、可能性は抜群です。

沖縄でのクオリティ管理の実践と日本酒の楽しみ方を伝える活動によって、この味と文化を浸透出来たら、さらに東南アジアへも出店を企んでおります。笑

編)それは楽しみですね~!本当にすごい面白い話をたくさんありがとうございます!ぜひ、続きは、経営されている日本酒バー、飲食店にて、日本酒についてもう少しいろいろ教えて下さい!

和酒バル いちや

ハ)ぜひぜひ!改装が終わりましたら、遊びに来てくださ~い!ありがとうございます!

編)本日は長時間にわたり、ありがとうございました!

――― 日本酒ビジネスの急先鋒、沖縄では唯一の存在、ハッピーボーイさんでした!
次は、お店で続きを。。。(店舗の営業状況については、店舗にお問い合わせ下さい。)

INFO
和酒バル いちや
Japanese Sake Bar ICHIYA
沖縄県沖縄市山内4-20-1
090-9782-9137
※完全事前予約制
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